今のところ溶岩が噴出したことは確認されていないようですが、噴煙と火山灰の量は日増しに増加しているとのことです。5月13日(土)に警戒レベルが最高値に引き上げられ、5月14日(日)までに、数千人の住民が緊急避難をしました。
インドネシアは100以上の活火山がある世界第3位の火山国。ちなみに、日本は世界で第4位です。
昔、NHKの番組で見たのですが、1982年にジャワ島の上空を飛行中の英国航空機が、突然4基のエンジン停止で7500mも降下するという事故が起きたのです。幸い途中で2基のエンジンの再始動に成功し墜落は免れました。しかし、4基のエンジン全てが停止するということは、通常全く予想できない出来事ですので、航空関係者を驚かせました。
事故後の調査で、この事故が起きた同じ時に西ジャワ州のガルングン火山が活動して噴煙を上げていた事が分かりました。実は、火山灰の粒子がエンジンの高温で解けた後,ガラスのようになって、エンジンのノズルなどをプラグしてしまったのが、4基のエンジン同時停止の原因だったのです。
そのため、国際民間航空機関(ICAO)は、その後各地に航空路火山灰情報センター(VAAC)を設置し、各国の火山観測所の火山噴火情報、パイロットからの情報、気象衛星の映像を使って火山灰の実況や拡散予測を発表して注意を呼び掛けています。
いずれにしても、ジャワ島あたりを航行する飛行機に乗られる方は、注意が必要ですね。